「オーストラリアに留学したいけど、アジア人って差別されることあるの?」
「英語が苦手な自分が現地で浮いてしまわないか不安…」
そんな気持ちを抱えている方も多いと思います。
オーストラリアは治安が良く、教育レベルも高く、親日の国でもあることから留学先としても人気の高い国です。
しかし「日本人が差別は受けることはあるか?」という質問に正直に答えるなら、「差別を受ける可能性はある」というのが答えです。
オーストラリアで実際にあった差別的な体験やその背景を紹介しつつ、どのように向き合い、どう備えれば安心して留学生活を送れるかを詳しく解説していきます。
オーストラリアにおける差別の現状とは?
オーストラリアでも差別を受ける可能性はある
オーストラリアは多民族国家であり、国民の3割以上が海外生まれとも言われています。
特にシドニーやメルボルンなどの大都市では、アジア系を含む多国籍な住民が当たり前のように共存しており、移民や留学生に対して寛容な社会風土があるのは事実です。
しかしながら、現地で生活していると、「ん?」と感じるような場面に遭遇することもゼロではありません。
例えば、アジア人であるというだけで距離を置かれたり、容姿をいじられたり、語学力を理由に軽く扱われたりするケースもあります。
- バスの隣の席を避けられた
- レストランで注文を後回しにされた
- レストランで比較的よくない席に案内される
- バイト先で英語の間違いを笑われた
- 目を細めるフリをして容姿をイジられた
こういった出来事は必ずしも“悪意のある差別”とは限りませんが、文化的な違いや無意識の偏見(マイクロアグレッション)として現れることがあります。
ただしここで知っておいて欲しいことが、オーストラリアが差別の多い国というわけではなく、どの国に行っても上記のような差別は起こり得ることであるということです。
オーストラリア留学中に起きやすい差別
より具体的に、オーストラリア留学中に起きやすい差別としていくつか紹介していきます。
明確に差別だと感じるものから、なんとなく差別的だなと感じることまであります。
先ほども解説したように、これから紹介するすべてのものが悪意のある差別とは限らないので、事前にどのようなことが起きる可能性があるのかを理解しておくことが大切です。
- 語学学校でのグループ形成
欧米系の学生グループにアジア人が入りづらい雰囲気があるなど
- バイト先での差別的な発言・対応
見下された態度を取られたり、発音をからかわれるなど
- 公共交通機関での無視や視線
バスや電車で隣に座られない、軽く舌打ちをされるなど
- 容姿をイジられる
目を細められるなど
- レジの順番をとばされる
比較的小さなお店で起きやすい
どれも必ず経験するわけではありませんが、「こういうことが起きる可能性もある」と知っておくだけで、心の準備や対処がしやすくなります。
オーストラリアで差別を避ける・乗り越えるための対処法
どんなに治安が良く、多様性に寛容な国であっても、差別や偏見が完全になくなることはありません。
大切なのは、「起こるかもしれないこと」として備え、冷静に対処できる力を持っておくことです。
自信を持って大きな声でしゃべる
日本人は控えめで丁寧な話し方をするため、現地では「自信がない」「頼りない」と誤解されてしまうことがあります。
特に英語がネイティブでない環境では、はっきり・堂々と話すことが、舐められない・軽視されないための重要なポイントです。
ちょっと恥ずかしくても、「聞き取ってもらう英語」より「伝える英語」を意識して、しっかり声を出して話すことが信頼につながります。
無視・無言でやり過ごす
軽い差別的な発言程度であれば無視や無言でやり過ごすことが一番おすすめです。
反応しすぎると、かえって相手の思うツボになることもあります。
「わざと聞こえないふりをする」「相手にしない」という選択肢は、自分を守るうえでとても有効です。
友人であれば伝えて改善してもらうことが大切ですが、深く関わる必要のない相手とは距離を置くのが最善です。
「あなたを受け入れてくれる人」が圧倒的に多いことを知る
オーストラリア人のほとんどは差別意識はなく、あなたを受け入れてくれる人ばかりです。
ほんの少数の差別的な人に意識を向けるのではなく、それ以外の多数のあなたを受け入れてくれる人に意識を向けることが大切です。
フレンドリーで温かいオーストラリアの人々に助けられたという声はとても多く、あなた自身もその一員として信頼される存在になれるはずです。
トラブル時は一人で抱え込まず、すぐ相談を
小さな差別は受け流すことができても、学校で正当に評価されないなど留学生活に関わる差別が発生した場合は話が違います。
語学学校のスタッフや留学エージェントのサポート窓口に、すぐに相談するようにしてください。
「助けを求めるのは恥ずかしいことではない」と覚えておくことが、安心して生活を続けるための大きなポイントです。
差別を受けたのはあなたが悪いわけではなく、差別する側は悪いのは間違いありませんので、迷わず相談するようにしましょう。
差別の現実を知った上で、安心して留学へ踏み出そう
オーストラリアは、多国籍な文化が共存し、留学生にとっても非常に魅力的な国です。
しかし、現地での生活の中では、言葉や見た目、文化の違いによって、時に差別的な態度や偏見に直面することがあるのもまた事実です。
大切なのは、「差別があるから不安」と過度に身構えることではなく、“起きるかもしれない”という前提で備え、自分を守る力を持っておくことです。
- 自信を持って話す
- 無理に関わらない
- あなたを受け入れてくれる人に意識を向ける
- 困ったらすぐに相談する
こうした小さな意識の積み重ねが安心してオーストラリアでの留学生活を送る土台になります。
そして、何よりオーストラリアにはとてもフレンドリーで温かい心を持った人がとても多くいるということを忘れず、積極的に交流をしてください。
